ノムさん徒然-25

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Jazz雑感-1。先日、久しぶりにJazzのコンサートに行ってきました。昨今は電子的に作られた音が多くなっていますので、やっぱり人が息を吹き込んだり、その指で叩いたりして生み出す生の音は最高です。Jazzは概ねアンサンブルとソロによるインプロビゼーションから成り立っていますが、Jazzを聞く楽しみは、ミュージシャン同士の会話(言葉ではなく、音のあるいは音と音の間、いわゆるcall & response)を聞くことと、ソロの音色とフレーズからそのミュージシャンの人柄を想像することではないかなと思います。彼らはステージ上で時に挑発しあったり、あるいは優しく寄り添ったりしながら音楽の中で会話を楽しんでいます。ですから、それを聞くことによってaudienceもその会話に参加することができます。ソロの音色とフレーズからは、このプレーヤーはかなり助平な奴やななどといろいろと想像して楽しむことができます。

米国に留学していた時に、恩師が一度訪ねてきてくれました。その日の夜Jazzを聞きに行こうということになり、よく通っていたZanzibar Blueという大学そばのクラブがあいにく閉まっていたので、行ったこともない町の北のはずれ、場末と言っていいようなクラブに出かけました。そこでは、地元のミュージシャンたちがジャムセッションをやっていて、以前その街に住んでいた恩師は彼らにいろいろと話しかけていました。一人のやや年配の男が'俺は昔ジョージ・ベンソン(有名なギタリスト)と一緒にやっていた'と後ろの壁の写真を指差して言ったときです。恩師はおもむろに立ち上がって、その写真の前に座っていた若い男につかつかと歩み寄り、'Oh, Nice to meet you, Mr. George Benson!'と握手を求めました。その若い男は、一瞬きょとんとして、やおらその誤りに気づき、写真を指差して'No, no, ベンソンはこっちだ'と恩師に教えました。言い返された恩師の方が、今度はきょとーんとして'ふむっ'と云ったきり元の席に戻られました。もう15年以上も前の話ですが、お互いにきょとんとしあった黒人の若者とわが師のあの表情は未だ自分の中では色あせることのない大切な思い出になっています。いやぁ、Jazzって本当に素晴らしいですね。ノムさん

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