2011年3月アーカイブ

未曽有の大惨事から10日経ちました。どんな言葉も陳腐なものになってしまうほどの衝撃は、'言葉を失う'というのが気持ちを表現する唯一の言葉と感じるほどです。そんな中、多くの国で日本人の秩序、規律、他人への思いやり、原発の問題に取り組む職員、自衛官、消防士たちの責任感が驚嘆を持って報じられているようですが、これらは我が国の国土と人々のDNAに刷り込まれたものと思えて仕方がありません。土にDNAなどないのですが、それでも土には違いがあって、そこに住む人々のDNAはその土によって形作られているように思えます。

今日の午後、NPO法人チャイルド・ケモ・ハウスさんが主宰された映画会に出かけ、以前から気になっていた'風のかたち'というドキュメンタリー映画を観てきました。聖路加国際病院の細谷亮太先生を中心とした小児がんの子供たちのサマーキャンプの10年間を追いかけた作品です。その中で、がんを克服した子供たちが一様に語っていたのは、'誰かの役に立ちたい、役に立つ仕事をしたい'というものでした。生死をかけた試練を乗り越えた子供たちの言葉は、「誰かの役に立つことが、自分の存在そのものである」という人間の本質を突いたもののように感じました。病気や自然災害による被害は、誰にでも起こりうるものですが、自らをその身に置き換えることなく他人を思いやることがおそらく彼らには自然にできるのだと思います。

大自然の大きな力の前では、なすすべもない小さな存在であることを思い知らされ、少しでも誰かの役に立ちたいと切に願う人間がいる一方で、戦争という愚行でお互いの命を奪い合う行為がこの地上で並行して起こっていることをどう理解すればよいのか自分にはわかりません。人間は、いったい利口なのか馬鹿なのか・・・。 ノムさん

3月5日に奈良で第4回手関節外科ワークショップがありました。

 

この研究会は、手関節という本当に狭い範囲のことだけを、とても深ーーく掘り下げて話すという、ちょっと(いや、だいぶ?)マニアな会です。面川先生が会長となって行った今回も、大勢の医師、理学療法士、作業療法士の方々に来て頂きました。

 

TFCC損傷、SL損傷の話は日常から面川先生をはじめ、色々な先生から教わっているにも関わらず、一部難しく、思考回路が停止した部分もありましたが、非常に勉強になりました。

 

その中でも、ディベートが一番の見物で、

①CM関節 ; 固定術 vs 関節形成術 

②橈骨遠位端骨折 ; plate vs micronail 

③橈骨遠位端骨折 ; 鏡視下整復 vs 透視下整復

以上のラインナップで行い、どのディベートも盛況でした。自らの論点を分かりやすく述べ、なおかつユーモアとセンスで相手の痛いところを突いていく様は、見ていて非常に面白く、ちょっと感動すらしました。

 

最後の対戦は、前会長の安部先生と現会長の面川先生の戦いで、僕からすれば、タイトルマッチのようなものでした。どちらもインファイターで、お互い凄いパンチ(=論文から抽出したエビデンス)を繰り出していました。普段『無敵』と思っていた面川先生が、安部先生にやられてしまったのが(本人は負けず嫌いなので、負けを認めたくないとはお察ししますが。。。)、個人的には面白く、記憶に残る名勝負でした。

 

またどこかで、このような勝負が見れることを期待したいです。

 

この研究会に参加して頂きました皆様、手伝って頂きました皆様、本当に有難うございました。

 

 

大学院 S

 

立松和平氏「道元禅師」の一節から禅師の言葉。「仏法の修行者は、自分自身のために仏法修行をしていると思ってはなりません。名誉や利益のために仏法を修行してはなりません。果報を得るために仏法を修行してはなりません。霊験を得るために仏法を修行してはなりません。ただ仏法のために仏法を修行する、これがすなわち真実の道です。」 この言葉の中の'仏法'を'医学'に、そして最後から2つ目だけそれを'患者'に置き換えるとあたかもわれわれ医療者に向けられた言葉のように感じられます。このように真摯に自分は医学と向き合っているか、この本を読んでいると何度もそのように考えさせられる場面が出てきます。

道元のみならず我が国の仏祖の多くは、真の仏法の学びの場を西の隣国に求めて危険をかえりみず海を渡りました。また、近代の知識人の多くも漢籍から多くを学んでいましたが、残念ながら、道元の学んだ大宋国を最後にかの国はそういった価値を自ら徐々に失っていき、日本も長い鎖国をへた後、西欧に学びの場を求めるようになって、今の立場の違いが築かれていったように思います。我が国の先人たちが隣国から真摯に学ぼうとした謙虚な姿勢、ノブルな日本(Noble Nippon)を見失わず、世界に対してノブレス・オブリジュを果たしていくことが大切なように感じます。

東大寺のお水取りと並んで奈良に春の訪れを告げるわがCORTEXの春季練習がいよいよ始まります。選抜高校野球が始まり、プロ野球が開幕するともう春たけなわ、すぐに日整会の全国大会は目の前に迫ります。今年もこのブログにうれしいスコアボードがのることを期待します。 Patriotic 呑むさん