2011年5月アーカイブ

昨日の京都大学・山中教授のウルフ賞受賞に続いて、今日は東北大学・出澤教授のMuse(ミューズ)細胞の新たな知見の論文のニュースが世界を駆け巡りました。iPS細胞とMuse細胞の発見は、いろいろな見解もあるでしょうが、この分野で我が国が依然として世界を牽引する底力を秘めていることを示してくれました。

しかも、東北大学と云えば被災地の中心に位置する大学です。スポーツ選手や音楽家が「少しでも被災地の方に勇気を与えることができれば」という言葉は、それはそれで素晴らしいのですが、はっきり言っていささか食傷気味です。今回、科学者は無言のまま論文によってそうすることができるということを示したように思います。いや、被災地からの研究成果ですから、それ以上の力があるように感じます。

何よりもMuse(ミューズ、詩神)という名前がいいです。この細胞は、すでに昨年発見されていたものですが、言霊の国の科学が生んだという感じがして素敵です。Oppenheimer's deadly toy(原爆・水爆)も原発も、科学の進歩が生み出したものですが、今は罪悪感でいっぱいになっています。本当は、科学は夢であふれたものであるべきなのに・・。

日本発の二つの細胞が、たくさんの患者さんを助けることのできる再生医療につながってほしいと心から思います。 ノムさん

 

映画'ジュラシック・パーク'は、琥珀に閉じ込められた蚊の化石の、その蚊が吸った恐竜の血液からDNA を採取して恐竜を再生するというおとぎ話でしたが、原作者のマイケル・クライトンがハーバードの医学部の出身ということで、そのscientificなbackgroundのためか留学していたlaboでもその可否についてちょっとした議論になったものでした。これが本当にできるのであれば、究極の再生医療となるはずですが、残念ながら現時点ではそこまでの技術は確立されていません。

御所市の秋津遺跡から縄文時代のノコギリクワガタが、かなり原型をとどめるようなかたちで見つかったとのこと。はて、現在のクワガタとのDNAの比較から何がわかるでしょうか。ジュラシック・パークのように蘇らせることはできないでしょうが、想像すると楽しそうです。

少年時代を過ごした北摂の実家近くの里山は、今ではすっかり新興住宅地になってしまっていますが、現在からは想像もできないぐらいクワガタやカブトムシがいました。クヌギの木を思いき切り蹴って揺さぶるとノコギリクワガタやミヤマクワガタ、カブトムシがボトッ、ボトッと落ちてくることもありました。中でも背中の赤みがかったノコギリクワガタとアカカブトが自分のお気に入りでした。しりを指ではじいて怒らせて、クワガタどうし決闘させたりして遊んだものです。こんなものが売り買いされる時代がくるとはつゆ知らず・・。

幹細胞を用いた再生医療がどんどん進んできていますが、ジュラシック・パークまではいかないにしても、そこにはがん化をはじめ危うい一面もあるように感じます。cell freeの再生医療の可能性にも、もう少し目を向けてもいいように感じますが・・。ノムさん

被災された人々を天皇、皇后をはじめ皇室の多くの方々が何度も訪ねられています。そこでは被災地を視察した政治家の方々に対する罵声や嘆きとは異なる感謝と癒しの空気が漂い、被災者の方々の表情もなんだかとても柔らかいものになっているように感じます。即物的なあるいは実質的な役に立っているということはおそらく何もないのに、見ている我々も心が癒されるのが不思議な感じがします。

小学生のころ、君が代について担任の先生が君が代の'君'とは何かわかっているかと問いかけました。幼い自分は文字通り'あなた'くらいの意味ととらえていましたが、先生は'あれは天皇のことだよ。天皇の代はいつまでも続くという内容の歌詞だよ、だから本当は'民が世'としなくちゃならないと云われました。そのことを家に帰って話すと、母は小学生を相手にそのような教育をすべきではないと血相を変えて怒っていました。ただ、今回の震災の事例一つをとっても皇室の方々の存在と日の丸は、当たり前のことながらやはり日本人の心の深層に深く浸透しているように感じます。その歌詞に関しては、自分の中では今でも本当の解釈はできていませんが、'君'は'you'でも'your highness'でもなく、'you and me'というのが一番いいかなと思います。 呑むさん

新しい先生達

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ご無沙汰しています。早いもので5月です。4月から新しい先生が奈良医大に来てくれました。一ヶ月過ぎたところで、僕の新しい先生に対するイメージを勝手に書こうと思います。

 

N先生...エコー大好き。子供がDSWiiを愛するが如くエコー大好きです。目の輝き半端ないです。『エコー面白いよー。』ってう『面白い』の意味が、僕らとちょっと次元が違う気がします。

 

S先生...笑顔素敵過ぎます。同性ですが、ちょっとドキッとしましたよ。笑顔の破壊力半端ないです。韓流スター級ですね。先生を無理矢理韓国読みにするとリョンモク先生になるみたいです。

 

H先生...僕と同じの部屋のせいか、来て一か月足らずでグリーンカレーにはやくもはまった一人。あれ旨いよね。でも刺激強いから食べ過ぎに気を付けてね。

 

M先生...白衣のズボンを決して履かないのは、ポリシーなのかな?でも細身のパンツ姿がとても似合っています。ルパン三世くらい細身のズボン似合っています。

 

留学生の雑賀先生、橋本先生もよろしくお願いします。留学生という立場上、ここでいじるのは止めておきます。

 

みんなの力で奈良医大の整形外科がより一層楽しい医局になりますように。

 

大学院 S

少しばかり病棟が落ち着きを取り戻したので、神戸市立博物館で開かれている古代ギリシャ展に出かけました。ギリシャ彫刻は我が国の仏像とは全く異なりますが、ギリシャ神話のなかの神々の像はたとえば八部衆とか十二神将などとなんだか通じるものもあって親しみを覚えます。また、古い時代のものは、埴輪に似たものもあります。ロダンの'考える人'と'ディスコボロス'を比べるとどちらが美しく哲学的か、あるいは同じくロダンの'接吻'と'サテュロスから逃れようとするニンフの像'を比べるとどちらがエロティックであるか考えると、ヨーロッパの芸術はしょせんギリシャのコピーしか生み出せなかったんだなあという気もします。そのギリシャが現代ではヨーロッパのお荷物扱いされていることは何とも皮肉です。ただ、洋の東西を問わず同じ人間の生み出す神話はどこかでずっとつながっているようにも思えます。帰りに'テッサロニキ'という神戸のギリシャ料理の店でランチをとりました。地中海に面した地域の料理は日本人の口にもよく合います。

さて、新しい医局員を迎え、病棟にも新しいナースが来て、いつもと変わらぬ春の訪れを喜ぶことのできる平穏をこの年ほどかみしめることはないでしょう・・・。新緑もいつにもまして美しく感じます。ノムさん