ノムさん逍遥-44

| コメント(0) | トラックバック(0)

パーソナル・ゲノム解析に要する費用がどんどん誰にでも手に届く値に近づいてきて、それを扱う民間企業もどんどん増えてきて、個人が自らの遺伝情報のすべてを手に入れることができる時代が迫ってきています。近い将来には、国民全員にsocial security numberとともにICチップが配布され、そこにゲノム情報も搭載されて、それが医療現場に導入される日もそう遠くないかもしれません。これにより生み出される問題に社会が対応できるように体制を整えていく必要があります。疾患リスクが判明することで、予防を講じる手段をとることができる可能性もありますが、疾患リスクによって、保険の加入に制限が設けられるかもしれません。結婚相手を選ぶ際には、ゲノム情報の開示を求められることも起こるかもしれません。さらには胎児のゲノム解析を行い、望まない出産は減らすというようなことも起こるかもしれません。そして、今回の原発事故のように予期せぬストレスにさらされ、急激にもたらされたゲノム異常はどう扱うのでしょうか?医療は、進むべき道を踏み誤らないように充分に注意を払わねばならないように思います。原子力とDNAという20世紀の偉大な発見は、21世紀を生きる人間には大きな課題でもあります。

およそ医療行為は、cureを目指すものとcareを目指すものがあるかと思いますが、現在多くの人々を苦しめている慢性疾患、たとえば高血圧や糖尿病、変形性関節症の治療の多くは、cureではなくcareを目指したものです。たとえばわれわれが施す人工関節なるものも到底疾患をcureしたものとは言えず、careの範疇を出ないものと思います。願わくば、パーソナル・ゲノム解析がこれらの疾患の予防とcureにつながればと感じます。 呑むさん

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.naraseikei.com/mt/mt-tb.cgi/69

コメントする