呑むさん酩酊-57

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ハワイイ雑感その2.その土地の景観を形作るものは様々で、それを考えると面白い。ハワイイ諸島は、西から順に誕生したので、現在訪れることができるもっとも古い島はニイハウ島になるが、これはロビンソン一家という個人所有でかなり訪問制限があり、一般的にはカウアイ島になる。そのカウアイ島を象徴するのが、赤土と世界一とも言われる雨量によるrain forestで、これが自分にとってのハワイイの景観の原型となっている。翻って、奈良を見ると、かの入江泰吉氏は、奈良の景観を撮影するに際して、電柱をいかに構図から除外するかということに気を使ったと述べておられる。ところが、アメリカの原野では、まっすぐに延びるold highwayの横に電線をいくらかたるませながら規則正しくならぶ電柱が絵になるから不思議なものだ。現在、奈良の地でもっとも景観を破壊しているものはと問われると、ゴルフ好きの方には申し訳ないが、自分はあの高くそびえる緑のネットを挙げる。病院の少し高い階に上り、奈良盆地を見渡すと、そこかしこにあの緑のネットが聳え立っている。高さ制限のある建築基準を持つ奈良では、あれがひと際目立つ。外国の方にとっても非常に奇異な構造物で、あれは何だ?と問われることも多い。

さて、先般科学と政治の軋轢が、これほど顕著になった例をあまり知らない。Nature誌などに投稿された日本人科学者の研究を含む新型インフルエンザの哺乳類間での感染形態に関する論文が、テロに利用される恐れがあるとしてアメリカ政府により出版を差し止められたとのこと。科学者はその良心にのっとり、出版するメリットがデメリットを上回ると抗議している。このような大きな問題にかかわる研究には縁がなかったが、科学者の端くれとしては、政治に屈することがないようにと祈らざるを得ない。愚呑坊

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