呑むさん酩酊-59

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師曰く「一番ええ時にやめさせてもろうたわ」。師曰く「今時医者になってもなあ」。この二言絶句が、過去半世紀の医療を取り巻く環境をすべて言い表しているように感じる。さすが、わが師・・・?不景気であるがゆえか、大学入試での医学部人気は天井知らずのようであるが、それなりの覚悟を要することを知ってのことかという思いも交錯する。医療を成長産業と位置付ける馬鹿な政府の見解を鵜呑みにしてはならない。以前にも書いたが、製薬メーカー主導のガイドライン策定しかり、成長するのは医療周辺産業であって、医療者そのものではない。むしろ啄木ではないか?「働けど働けど、わが暮らし楽にならず」。

bone Gla proteinと云って、それがオステオカルシンであり、その生成にビタミンKが重要でありグラケーという製剤のGlaとKの由来となっている事を知る医師はかなり減っていると思う。再生医療における骨形成マーカーとして、オステオカルシンを利用している医師も現在ではあまりその製剤には重きを置かない。そしてまた、メーカーもその広告に力を入れない。医療の進歩とは、所詮その程度なのである。昨今では、骨粗鬆症患者に対して使用している薬剤によって、血清・尿中マーカーも個々に選択すべきであるとか、これを進歩と呼んでよいかどうかはなはだ疑問である・・・。

新しい製剤を採用する立場になった時、注意すべきは「新しかろう、されば良かろう」とすぐに飛びつく事を戒めるという姿勢であると思う。その製剤が、本当に10年後も生き残れるか、そういった視点を欠けば、すべては医療周辺産業の言いなりとなってしまうことを我々医療者は肝に銘じるべきである。

それにしても昨日のOmar Hakimのドラミングは素晴らしかった。他のミュージシャンをずっと支えながら、時には煽り、時には励まし、Jazzを聞く楽しみは、ステージの上のミュージシャン同志の無言の会話を聞くことであることを再認識させてくれた素晴らしい夜でした。Jazzと絵画、Baseball, OperaとMusicalはやはり生で見なけりゃだめですね。愚呑坊

 

 

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