2016年1月アーカイブ

117日に奈良ホテルで同門会総会が行われました。

 

大阪大学整形外科学教室教授の 吉川 秀樹 先生に、「医療事故の原因と対策:目に見えるものと見えないもの」についてご講演頂きました。

日常診療で起きがちな医療過誤は、最初は本当に些細な事から始まることや、レントゲン画像は、中心ではなく周りから見ることが見逃しを防ぐために大事であることなど、非常にためになった講演でした。


話は変わりますが、とある後輩の散髪の頻度は、3か月に一回程度。

多忙のために頻回に散髪に行く習慣もないので、ちょっと短めにしては、ちょっと長めになるまでそのままにしておく。だから散髪した時には、毎回「あら、髪切ったの?」と思わず声をかけずにはいられないほどの、いつもとは違う空気を生み出しますし、彼自身も、散髪した時は、「散髪したの?」と声をかけられるのをちょっと期待してしまうような、ふわふわした感じが生まれます。

この、「散髪したの?」と声をかけてもらうことで、自分の変化に気づいてくれる、自分を気にかけてくれる人をサーチするシステムを、彼は採用しています。

僕たちは、彼の採用しているシステムを知っていますから、散髪をする度に、「お、散髪したの?」と声をかけるシステムを導入し、彼に満足してもらっています。

彼は今回も、数か月髪を切りに行けずにいましたが、専門医試験も控えているため、やっと散髪に行くことができました。同門会総会で、さっぱりした髪型の彼を見て、お決まりの「お、髪切ったんや。」のからみ。

通常ならこれで満足してもらえるはずでしたが、実は今回は、試験も控えていたため、髪だけではなく、髭も剃っていたとのこと。もともと髭が濃いいイメージではなかったので、いつもの『髪の変化』に気をとられて、『髭の変化』に僕たちは気づくことができませんでした。。。

見落とし。。。油断していました。。。すいません。


『レントゲン画像は中心ではなく周りから。』

些細な変化を見落とさない様に、油断せず日常診療に励みたいと思います。

『世界で最初の完全切断指再接着成功50周年 
井進記念四肢外傷センター設立記念シンポジウム』

が1月9日に本学の大講堂で開催されました。

「近代外科学の常識を変えたマイクロサージャリー ~それは奈良から始まった~」
という講演を約90分程していただきました。

玉井先生は本当にお元気で、90分間で、様々な業績を、休むことなくお話頂きました。
一般の方も、多くご参加いただき、とても盛況でした。

マイクロサージャリーは、1㎜程度の血管や神経を修復するような特殊な技術です。
脳神経外科、頭頸部外科、脊椎・脊髄外科、血管外科、形成外科など様々な分野でその技術が応用されています。

マイクロサージャリーを用いた手術は、高い技術が必要であるだけでなく、非常に長い手術時間を要し、体力も必要です。件数が増えれば一人でやっていくことは困難であり、成功率を高めるためにもチームワークが非常に重要になってきます。

全国的にも、外傷に付随する組織の再建、神経血管損傷の修復は、整形外科ではなく形成外科や血管外科に一任する施設も多くなっているのが、今の現状です。

玉井先生のもと、奈良医大の整形外科には多くのマイクロサージャンがおられ、上記の様な手術も僕たちが今でも携わっています。奈良は、この技術が整形外科医に伝承されている傾向にあり、僕たちにとっては、伝統芸能に似た、少し重みのある技術でもあります。

伝統芸能の継承には、大変な努力と困難を必要としますが、整形外科医がマイクロサージャリーを行う、奈良の『伝統芸能』を、玉井進記念四肢外傷センターを通して、末永く継承できることを切に願います。

みんなで頑張りましょう。